グリフウィキでやる事は三つぐらい ? どれも大切だと思います。
グリフウィキに投稿したデータは次の様な用途に使われると想定しています。
(1) の為に、小さく描かれても可読性が高くないとならない。全てのグリフが一列に揃って見えるのが望ましい。
(2) の為に、大きく描かれても自然で美しく正確でないとならない。複数の字形を並べた時、「異なる部分以外は同じ」なのが望ましい。
(3) の為に、扱い易い綺麗なデータでないとならない。今の肉付けに依存した例外的なデザインは行わないのが望ましい。
揃えなきゃ。縦方向と横方向に変形するから難しい。
戸の垂れ。横幅は揃えられたけど、縦は個々にぴったりの幅が違って使い回しにくい。一画目が「ノ」の奴とも揃えたいが、一画目が「一」の場合と横最大幅が異なるから困る。単純に二画目以降を揃えても大丈夫かな。
無論、部品化しにくい物を無理に部品化する必要は一切無い。
「扉」の中の「非」は、独立の「非」よりも間隔が狭い方がいい気がする。
下に寄ってるなあ。特に「扈」。上端の横画は縦座標 29。
ウ冠の一画目はもっと短くした方が良かったなー。今度直すか。影響が大きいんだよな。それだったら、ワ冠の二画目の始点が、一画目を僅かに貫通しちゃってる所から直したい。
もっとみんな饒舌になろうね。グリフを編集する時、どんな意図なのか書こうね。特に、微細で分かりにくい編集の場合。「新規」みたいな明らかな事は別に要らない。これは自戒でもある。
最初は、何も見ずに頑張って作る。一点一画の始点・終点・中間制御点、全て自分で考えられる限り最善の調節をする。次に、お手本と比べる。マトモな明朝体を幾つか持っていればいい。近付いたり離れたりして舐める様に見る事。まあまあ、同じぐらい美しければ投稿。ああ、自分のグリフは下手だなと思ったら、盗もう。大丈夫、なぞるのではなく、幾つかの明朝体に共通のデザインを真似るんだったら、著作権の侵害にはならないと思う。そうやって鍛える。(MS 明朝はかなり癖が強いので、お手本としてはちょっと…。平成明朝でも良いし、IPA 明朝は無料だから入れといて損は無いのでは。あと私はヒラギノ明朝。)
〈sandbox〉とは「砂場」の事で、つまり色んな物を作ったり壊したりしてみる場所という意味なので、何か特定のグリフの恒久的な名前として使うのはおかしいと思う…。まあ占有グリフの命名は自由ですけど。(←直接言え。)
賢い肉付けエンジンなら、曲線の始点と終点を与えるだけで、平均的な位置に中間制御点を補ってくれると思う。自動ではうまく行かない様なグリフでのみ中間制御点を手動で指定するという形だと便利だし、デザインが統一されるんだけど。あと〈亡〉みたいな直角に曲がる線って、中間点まるで要らないよね。縦拂いも三個目までの点が一直線に並ぶなら、その分の情報は蛇足だよね。
どうして〈千〉みたいに左拂いの途中から縦画が伸びる字形って、「初期データ」では接続になってないんだろう。平成明朝などでは接続してるのに。それと左拂いがやけに長かったりするし、その頃の肉付けは現在と違ったのかなあ。
かつて私が作った仮名は、本当に漢字と混植されるとは思わなかったから、かなり大きく作ってあるけど、全部小さめに直した方がいいかも知れません。どうやら(曲がりなりにも)一通り出来たみたいなので、並べて組んだ時に揃って見える様にしたいですね。
特定一種類の書体だけを手本にして作ると、その書体の癖まで引き継いでしまうので避けたい所。
はっきり言ってしまえば、一部の仮名が MS 明朝臭いのが嫌です。17 で書いたけど、参考にするなら複数の書体を見てほしい。— sayunu 2010年8月5日(木) 19:40
縦方向の中央揃えについて考えたい。例えば「二」の字。単純に考えたら、枠の上端からの距離と下端からの距離を等しくすればよい。すなわち、一画目と二画目の縦方向の座標値の和が 200 になる様にするのが基本。
ただ、実際に肉付けをすると上にウロコが付くので、全体を多少下にずらした方がいいかも知れない。まあしなくてもいいんだけど、するならするで統一したい所。下へ 1 px、これでどうか。「三」「工」「王」などが該当する。和は 202 になる。
一方、「口」などはどうするか。やはり基本的には骨格の位置で、上と下の和を 200 にする。しかしこっちは下にゲタが出るので、少し上にずらしたい所。上へ 1 px。和は 198。
開放形状の縦画は上端の限度が 14、下端の限度が 186。そんなに突っ張る必要が無ければ 17〜183 とかにしてもいい。まあ合計 200 になってればいいんぢゃないですか。
どれぐらいの縦幅にすればいいかというのが難しい。いつも感覚的に決めてるけど、客観的な基準を立てるとなると…。取り敢えず、当然ながら、画が込み合うほど大きくなる。つまり「日」より「目」の方が背が高い。「自」の下端が「目」の下端より上になる事は有り得ない。そうやって似た字と比べて決める事は可能。
それと言うまでもないけど、どんなに込み合ってるからと言って、下端の横画を 187 とかにベッタリ置いてはいけない。でか過ぎ。極限まで物凄く混雑した字でも 180 って所か。そしたら「下へ 1 px ずらす」というのに整合させると上端は 22 になるけど、ウロコがはみ出ちゃうなあ。大概の字は 25〜177 ぐらいに収まってほしい。
理論上、部品の理想的な配置はグリフごとに違う。それなのに敢えて 0〜200 に揃えているのは、第一に簡単さの為。一々のグリフを作る度に悩むより、一定の基準が有った方が楽だ。第二に、グリフ同士の統一性の為。同じ部品は同じ位置に在った方が、字形を比較する上で都合がいい。
そしてその大前提として、0〜200 に機械的に揃えてしまっても殆どのグリフで問題が起こらないという事実が有る。理想的な配置と言ってもそこから微妙にずれるだけで、それは毎回作るたびに変わる、作る人ごとに違うという誤差範囲に大抵収まる。勿論、0〜200 に揃えては美しくならないというグリフも有るから、それは個別に対応しよう。ただし「美しくならない」というのが思い込みである場合も有るので注意。
そんな訳で、基本的に部品は 0〜200 に揃えて使うし、そんな風に揃えて使い易い様に部品を設計する。